NHKの報道によると、会合では各国から弾道ミサイルの発射は安保理決議違反だとして北朝鮮を非難する意見が相次いだ。日本の石兼国連大使は、「ミサイルは北海道のわずか200キロのところに落下した。危険で言語道断の行動を強く非難する」と非難。また、米国のトーマスグリーンフィールド国連大使も「北朝鮮を擁護すればアジアと世界を紛争の危険にさらすことになる」と述べ、安保理が一致して非難するべきだと訴えた。
ハーリド・ヒアリ国連事務次長(中東・アジア・太平洋担当)によれば、北朝鮮に対する行動や世界の平和と安全に対するその他の脅威をめぐり国際社会に生じた軋轢について、事務総長はとても遺憾に思っているとのこと。朝鮮半島は協力の場になるべきだとヒアリ氏は指摘した。
一方、中国の戴兵国連次席大使は「すべての当事者がダブルスタンダードを控えるべきだ。米国と関連諸国は、北朝鮮の核問題についての議論を主張する一方で、アジア太平洋地域での核協力には公然と関与して義務を逃れており、核拡散防止条約(NPT)の目標や任務に反している」と主張した。
戴氏によれば、米国および多くの国の行動は、兵器級の核物質の拡散につながっている。「核不拡散に対するこのような選択的アプローチは、朝鮮半島の非核化に深刻かつマイナスな影響を与えるだけでなく、この地域における武力紛争のリスクを大幅に悪化させる」と指摘した。
北朝鮮は18日と20日に弾道ミサイルを発射した。これを受け、日本の岸田首相は国連安保理の緊急会合の招集を要請した。
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