日本の京セラ 中国はもはや世界の工場として成り立たない

米国の対中規制は、世界の工場としての中国の収益性を損ねている。日本の電子部品メーカー大手「京セラ」の谷本秀夫社長が、英紙「フィナンシャル・タイムズ」でこのように語っている。
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同紙によると、谷本氏は、米政権が中国政府に対して最先端技術へのアクセスを制限する一連の措置を採用したことで、中国は輸出用製造拠点としての主導的地位を必然的に失うとみている。半導体や電話、プリンター、コピー機、ソーラーパネル、セラミックなどの部品を製造する京セラは、すでに生産拠点を中国から移し、日本での自社生産拠点の設立に投資している。こうしたことの背景について、谷本氏は、「中国で生産して海外に輸出するというビジネスモデルが成り立たなくなり、中国から世界の一部地域に製品を輸出することが難しくなった」と説明している。
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谷本氏によると、米国の規制対象となっている技術にアクセスできないのであれば、今後、中国で機器を生産することは事実上不可能になるという。その一方で、同氏は中国がソフトウェアと人工知能の分野で競争力を維持し、優位に立つとみている。
米商務省は2022年10月、中国企業28社に対しスーパーコンピュータや半導体製品などの輸出を規制する措置を導入した。この動きに対し、中国政府は米国当局による貿易政策は差別的であると非難し、米政権に対し、世界中に何百万人もいる業界人が得る利益のためにその誤った行動を撤回するよう求めている。
スプートニクは以前、米国がロシアに協力する中国企業に対し制裁措置を導入したと報じた。
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