ウクライナ情勢をめぐる中国の和平案、西側は拒否 露中関係はさらに密接に=専門家

ウクライナ情勢をめぐる中国の和平構想が西側に歓迎されるとは、中国はそもそも期待していなかっただろう。一方で中国とロシアの距離はさらに縮まることになる。露国立研究大学高等経済学院、モスクワ国立国際関係大学のセルゲイ・ルジャニン教授は、スプートニクの取材に対し、このような考えを示した。
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ジョー・バイデン米大統領はこれより前、中国が提案したウクライナ紛争和平案はロシアのみに有利なものであると発言した。
こうした西側諸国による中国のプランの拒否について、ルジャニン教授はスプートニクに対し次のように話した。

「これは計画見取図ではなく、ウクライナとその周辺状況に対する中国のビジョン構想だ。12項目あり、今日の中国のスタンスの本質を示している。このスタンスにはある意味、ロシアと西側の仲を取り持つという妥協も入っているが、それでも優勢なのは、隠されてはいるが、反米的アプローチだ。特にこの項目で基本となるのは、冷戦のメンタリティを捨てること。これがヘッドラインとなっている」

ルジャニン教授によると、中国は暗にブロック政治に反対を示したことになる。中国による北大西洋条約機構(NATO)の拡大やAUKUS同盟、QUAD同盟への否定的示唆が見て取れるからだ。加えて重要なのは、一方的な制裁に対する中国のスタンスを読むことだと指摘する。制裁はロシアに対してだけでなく、中国に対しても発動されつつある。
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ルジャニン教授は「当然、このような形の構想はまず米国にとって受け入れ不可能なものだ。中国も夢想家ではないため、米国の否定的な反応は予想していた」と指摘。さらに、中米関係は今後悪化する可能性があるとも語った。
一方のロシアと中国は、主な地政学的トラックに沿って「Big2」を形成する上で、さらに距離を縮めるという。それは近く実現する露中のハイレベル協議で証明される、とルジャニン教授はまとめた。
中国外務省は24日、ウクライナ危機の政治的解決に向けた独自の立場を表明した。文書は12項目あり、冷戦思考や軍事的ブロックの拒否などが述べられている。
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