ベトナム 新国家主席にボー・バン・トゥオン氏

ベトナム国会は、新たな国家主席として共産党中央委員会政治局員のボー・バン・トゥオン氏を選出した。2日、ベトナム政府のウェブサイトで発表された。
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国家主席の就任式は、トゥオン氏の選出が発表された後すぐに行われた。トゥオン氏は就任宣誓で国会議員の前で祖国、ベトナム共産党、人民への忠誠を誓ったという。
これよりも前の1月17日、グエン・スアン・フック氏が汚職疑惑で国家主席を辞任した。この翌日、ヴォー・ティ・アイン・スアン氏が暫定国家主席に任命された。
ボー・ヴァン・トゥオン氏は現在52歳。ベトナム政治史上最年少で国家主席に就任した。同氏の在任期間は2026年まで。
トゥオン氏はホーチミン市のベトナム国家大学マルクス・レーニン主義哲学科で哲学を学んだ後、ホーチミン国家政治学院を修了。政治学の論文を提出した。2007年6月に国会議員になり、2011年に中央委員会の一員に加わった。2021年にはベトナム共産党中央委員会常任事務局員に就任した。
2023年は日・ベトナム外交関係樹立50周年
政治学者でサンクトペテルブルク大学極東史学科のウラジミール・コロトフ学科長は、スプートニクとのインタビューで、新たな国家主席のもとでベトナムの外交政策に劇的な変化が起きることは期待できないと指摘している。
コロトフ氏によると、ベトナムで形成された権力体制において、個人の役割は決定的なものではないという。

「ここ数十年間、ベトナムは氷を割って進む砕氷船のように進んでいるのを私たちは見ている。しっかりと確信を持って道を切り開いているので、政治的な嵐によってあちこち違う方角に流されることもない。ベトナム共産党大会がこの『船』の進路を決め、書記長とベトナム共産党中央委員会、首相と政府、国家主席とそのオフィス、議長率いる国会という『チーム』は共産党大会の決定を実行している。この非常に巧みに作られた権力のシステムが一切の『ぐらつき』を排除している」

コロトフ氏によると、ベトナムの政治指導部の主な仕事は、国民の生活水準の向上、世界経済への統合を進めていくこと、そして、「ホーチミン氏の遺した原則『友を増やすということは、敵を減らすことだ』を実行すること」だという。
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