中国軍の近代化について同国の専門家たちが語る

中国国営メディア「環球時報」は複数の専門家を引用し、ウクライナ危機や台湾海峡をめぐる緊張の高まりなどのグローバルな安全保障環境の悪化を背景に、中国軍を近代化する重要性がますます明白になっていると報じた。
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中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が5日に開幕し、2023年の国防費を前年比7.2%増の1兆5537億元(約30兆5000億円)とする予算案が提出された。
環球時報によると、中国のアナリストらは「(中国は)強力な軍隊をつくるために十分な予算を割り当て、紛争防止のための信頼性ある抑止力を確保したり、紛争が発生した場合また紛争で勝つのための十分な準備を行う必要がある」との考えを示している。
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同紙によると、中国軍の近代化では、主に新しい兵器や装備の開発および購入、ハイレベルの現実的な戦闘訓練、軍人の福祉向上などが行われる。
環球時報は、2023年に中国人民解放軍は改良されたJ-20ステルス戦闘機やJ-16多用途戦闘機などの運用を開始するほか、3隻目の国産空母「福建」(2022年6月に進水)の航行試験も実施すると報じている。また2023年に予定されている演習では、大量の高価な弾薬や燃料が必要になる可能性があるという。
一方、中国は他国との軍拡競争に参加する意向はなく、中国の軍事専門家、スン・ジュンピン氏は、中国当局は国防費を国内総生産(GDP)の2%まで増額できるが、自制心を持って思慮深く行動する方を選んでいると指摘している。
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