独、国家安全保障会議の創設を断念 ショルツ首相とベアボック外相の不和により

ドイツ政府は、同国の国家安全保障会議の設置案について、オラフ・ショルツ首相とアンナレーナ・ベアボック外相が合意に至らなかったため断念した。独誌シュピーゲルが独自の情報を引用して報じた。
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同誌によると、ドイツ政府は、中国との関係やウクライナへの兵器供給など、重要な外交問題をめぐって当初から意見が対立していた。
米国の国家安全保障会議をモデルにした新組織は、首相府と各省庁の「協調性を高める」ものとされていたという。
ウクライナの安全を保障する時はまだ来ていない=独ショルツ首相
数カ月にわたる交渉の末、結果として、ショルツ氏とベアボック氏の間で、誰が評議会に加わり誰が議長を務めるかについて合意できず、新組織設置プロジェクトの継続を断念したと報じられている。
1月、独ビルト紙は消息筋の話として、ショルツ氏側による公式な非難はなかったものの、首相府はベアボック氏の失態を慎重に記録してきたと報じていた。
ベアボック氏は、相次ぐロシア関連の失言で知られている。1月の欧州評議会では「我々(編注:欧州)はロシアと戦争をしている」と発言したことで波紋が広がり、ドイツ外務省も「ドイツは国際法上の紛争当事者ではない」と火消しにかかる事態となっていた。
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