PFASは自然界で分解されず、人体や環境に残留することから「永遠の化学物質」とよばれている。同紙によると、研究者らは、今回の研究でPFASを含むトイレットペーパーを使用した場合の健康に対する影響に関する調査を行っていない。しかし、これまでの研究でPFASは皮膚から体内に吸収されることが分かっている。
また今回の分析で、再生トイレットペーパーにも通常のトイレットペーパーと同様にPFASが含まれていることが判明した。また、トイレットペーパーに最も多く含まれる化合物は、フルオロテロマーリン酸ジエステル(6:2 diPAP)であることも分かった。この物質に関する研究はまだ十分ではないものの、生殖器の機能障害と関連があるとする研究結果が存在する。さらに、6:2 diPAPは、有毒で発がん性のあるペルフルオロオクタン酸に変換可能な化合物でもある。
研究者らによると、トイレットペーパーが水中のPFAS汚染の主な原因となっている可能性がある。しかし、トイレットペーパーに含まれる化学物質の濃度は非常に低いことが分かっているため、トイレットペーパーの使用を控えることを考えるべきではないと指摘している。
PFASは、さまざまな消費者向け製品を水、熱、汚染から守るために広く使用されている。これまでの研究により、PFASはがん、子宮内合併症、自己免疫疾患、肝臓や腎臓の損傷、その他の深刻な疾患の発症に関係しているとされている。
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