国連安全保障理事会は27日、「ノルドストリーム」爆破の調査に向けて、国連の庇護の下、国際委員会の設置を求めるロシアの決議案を否決した。ロシア、中国、ブラジルはこの決議案を支持。その他の国々は棄権した。棄権した国々は主に、デンマーク、スウェーデン、ドイツが調査を終えるまで待つことを求めた。米国代表は、当初から爆破について米国を非難していたとしてロシアを非難した。
ウッド氏は、米国は「この破壊行為に関してロシアが米国に対して行った根拠のない非難」を断固として拒否すると表明し、米国は何ら関与していないとした。また、ロシアの決議案は「現在進行中の国内調査の取り組みを失墜させ、ロシアの予め決められた政治的メッセージと矛盾するあらゆる結論に疑いを投げかけようとするものだ」とした。ウッド氏は「これは真実に迫ろうとする試みではない」と指摘した。
これに対し、ネベンジャ氏は「米国代表に質問があります。我々の決議案のどこに、予め決められたメッセージを見出したのだろうか。『泥棒の被っている帽子には火がつく(加害者が自分の行動によって事件への関与をさらけ出すこと:編注)』ということわざがある」と答えた。
また、ネベンジャ氏は、米国およびその同盟国が、客観的な国際調査の開始を避けるためにあらゆる手段を講じたことを喚起した。「まず、米国はこのパイプラインを爆破すると最高レベルで公然と脅した。その後、米国は爆破について嘲笑し、喜びを表した。」
ロシアは、デンマーク、スウェーデン、ドイツを含むすべての国に対し、ガスパイプライン「ノルドストリーム」の破壊工作について国連委員会と協力して調査するよう呼びかけた。決議案には、グテーレス事務総長に対し、「ノルドストリーム」と「ノルドストリーム2」の破壊工作に関するあらゆる側面について、包括的で透明性のある独立した国際調査を行うための国際独立委員会を設置するという要請が含まれている。また、実行者、支援者、組織者、共謀者を特定する必要について言及されていた。
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