グロッシ事務局長はこれより前、原子力安全の状況を評価するため同原発を訪問する意向を表明していた。
グロッシ事務局長は、原発を取り巻く状況は改善されておらず、原発周辺では軍事行動が激化していると指摘。その上で「いかなる攻撃からも原発を守る為の策を講じなければならない」とし、安全問題を解決する現実的な対策を提案すると記者団に語った。
ザポロジエ原発は、エネルゴダール市近郊のドニエプル川左岸に位置する欧州最大級の原発で、2022年3月からロシア軍の管理下に入っている。度重なるウクライナ軍による攻撃で原発の安全性に問題が生じたため、同年9月にグロッシ事務局長率いるIAEA調査団が訪問した。ザポロジエ州のロシア編入に伴い、10月からは新運営会社のもとロシア国内の基準に即した運転に移行している。