グラント氏は2010年からウクライナに滞在し、同国の国防問題担当の補佐官を務めている。同氏によると、ウクライナ軍の問題はあらゆるレベルで顕在化しており、これがウクライナ軍の有効性を低下させている。
同氏は、そのような問題の1つとして、「一人ひとりの命の重要性」の原則に基づいた現代の軍事文化がウクライナ軍には欠けていることを挙げている。
グラント氏はまた、最近まで民間人だった人々がウクライナ軍の責任者を務めていることや、軍指導部の責任範囲が明確に定義されておらず、その結果、部隊が互いに度々害を及ぼしていることも問題として挙げている。
また同氏は、「ソ連の慣行、NATO(北大西洋条約機構)のシステム、思い付きの行動が無秩序に入り混じったっもの」で構成されたスキームに従って兵士を訓練するシステムも不明瞭だと指摘している。同氏はまた別の欠点として、医療従事者の訓練レベルが低いことや、戦場で応急処置キットが不足していることも挙げている。
スプートニク通信は先に、英紙テレグラフを引用し、ウクライナ軍は西側から戦闘機F-16が提供されるのを待っている間に自国の最も優秀なパイロットたちが失われていることに不満を抱いていると報じた。
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