中国が徴兵政策を修正 台湾情勢の緊迫化背景に

中国政府はこのごろ、徴兵制の修正を発表し、中国が戦争状態に入った場合、退役軍人や高度な教育を受けた学生らを優先的に招集する方針を示した。米「Fox News」は、この変更は台湾の蔡英文総統が米国を訪問し、下院のケビン・マッカーシー議長と会談したわずか数日後に明らかになったと指摘し、台湾情勢の緊迫化を背景とした中国の徴兵制の強化として伝えている。
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「Fox News」によると、中国はこの修正が人民解放軍の近代化と戦闘効率の向上に必須だとしている。だが、より教育を受けた市民を優先的に徴兵するというのは、西側諸国の伝統だけではなく、中国自身のこれまでの経験とも合致しないという。
元米国防次官補のヘイノ・クリンク氏(東アジア担当)は、次のように述べている。

「人民解放軍は歴史的に見て、農村部からの徴兵を主体とする軍隊だった。私が思うに、習近平主席は、中国の全ての社会層が軍構造の一部であることを確認しながら、自らの党をより堅固にしようとしている」

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また、クリンク氏は中国の徴兵制の変更を「傲慢」と強く批判し、「国際社会がどのような解釈をするかを完全に無視している」と指摘。そして、「中国共産党が台湾や南シナ海などの地政学的問題に係る自らの立場を軟化させることを期待してはいけない」と警戒感を示した。
中国政府がこのごろ発表した新しい徴兵制の方針には、情報をデジタル化し統合されたシステムにまとめることも含まれている。この目的は軍組織とその他の省庁間の情報共有の円滑化とされている。
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