【視点】日本のNATO加盟、日米韓同盟の実現可能性は 専門家が語る

© AP Photo / Takashi Aoyama/Pool岸田首相とNATOのストルテンベルグ事務総長
岸田首相とNATOのストルテンベルグ事務総長 - Sputnik 日本, 1920, 15.04.2023
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日本の北大西洋条約機構(NATO)への加盟は実現不可能であり、日米韓の三国同盟は韓国が同意しない。こうした考えを国際政治に詳しい明治学院大学国際学部の高原孝生教授が、スプートニクの取材に対して語った。
トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏はこのごろ、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿で、日本、オーストラリア、イスラエルなどの国をNATOに招待して「グローバルNATO」構想を実現すべきと主張。米国とその同盟国の防衛費増額、「中国・ロシア枢軸」の打倒を提案した。
日本のNATO加盟の可能性について、高原教授は次のように話す。

「日本とNATOのコンタクトは活性化しているが、日本が新しい加盟国となることに対し、現加盟国は関心を寄せてはいないだろう。仮に日本と中国が紛争状態になったとして、他のNATO加盟国が日本の側につくことはないだろう。もし日本がNATO加盟が可能になったとすれば、地域情勢にとって否定的な影響を与える。なぜなら、地域でNATOに入っていない国はそれを脅威とみなすからだ(ロシア語からの翻訳)」

高原教授はボルトン氏の案の実現性を懐疑的に受け止めながら、「ボルトン氏は米国の短期的な利益だけをみている」と指摘する。

「安全保障というものは、自らのことだけを考えればそれは短期的なものとなる。長期的な安全保障を達成するためには、相手も安全だと感じられる条件を創る必要がある。誰かに対抗するために同盟をつくるというブロック思考は、安全を高めるものではない。時代遅れだ。同盟の矛先が向けられている国も同様の措置を取り始めるため、逆にエスカレーションを招く。AUKUSやQUADも共通の敵を持っているが、これは間違いだ(ロシア語からの翻訳)」

高原教授は安全保障のためには、別の形の国際機関がより効果的になる必要があると続ける。中国に懸念があるのであれば、中国を脅かすのではなくて、どういった対中関係を築きたいか考えるべきだと指摘する。
林外相 - Sputnik 日本, 1920, 09.04.2023
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また、米国のアプローチが日本と韓国の安全を保証するという考えに、高原教授は懐疑的だ。

「米国は日本と韓国を自らの側に引き込もうとしている。だが、米国は地球の反対側に位置している。日本と韓国は全く違う状況にある。隣に中国やロシア、北朝鮮がある。彼らを敵にしてはならず、友好的関係を築く必要がある。そして、どのように彼らを友好国とするかという方向で思考しなくてはならない(ロシア語からの翻訳)」

また、日本と米国に韓国を加えた三国同盟は、日韓の歴史問題から実現は難しいとも加える。

「日本による韓国の植民地支配の歴史を考慮すると、例えば北朝鮮との戦争になったとして、韓国が自国領への自衛隊の配備を認めるとは想像できない。唯一同盟の可能性があるとすれば、お互いに戦争を始めないよう加盟国間の平和維持を義務付けるという形だろう(ロシア語からの翻訳)」

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