アルツハイマー病およびパーキンソン病は、顕在化するまでに長い潜伏期間がある。診断されたときにはすでに治療が不可能なほど進行していることが多い。なお、これらの神経変性疾患では、明らかな症状が現れるはるか前に睡眠の性質に小さな変化が生じるが、これを検出するのは非常に困難だと考えられている。デンマークの研究チームが開発したデバイスは、耳の穴から脳波を計測してこのような変化を追跡することが可能。
このデバイスは、外耳道の皮膚表面の電圧のわずかな変化を計測して脳の電気的活動を追跡する仕組み。またこのデバイスには、血中酸素濃度計、体温計、心拍数や呼吸数をモニタリングするマイクが搭載されている。
既存の定置型睡眠モニタリングシステムとは異なり、病院で使用される多数の電極の代わりにこのイヤホン型脳波デバイスを入院せずに自宅で長時間使用することが可能。またこのデバイスは、利用者の日常生活を妨げることはなく、自然かつ通常の睡眠パターンに関するデータを提供することができるという。
スプートニク通信は先に、認知症の最初の兆候について報じた。
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