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「失われた」2世紀のローマ時代の砦 英スコットランドで発見

英スコットランド西部グラスゴーの北西端で、考古学者らが地下に埋もれた2世紀のローマ帝国の砦の基礎を発見した。この砦の跡は、ローマ帝国が142年から154年にかけて石と泥炭で建設した防塁「アントニヌスの長城」沿いで見つかった。科学メディア「ライブ・サイエンス」が伝えている。
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考古学者らが、地球の磁場のわずかな変化を精密に測定することで地下の構造を明らかにするグラジオメトリー法を用いて現地を調査したところ、砦の地下にある石の土台を発見した。現在は砦の存在を示すものは何もないものの、古い文献には砦に関する記載があるという。そして、今回ついに「失われた」ローマ時代の砦が発見された。
考古学者らによると、今回発見された基礎の上に築かれた砦は、かつてスコットランドで63キロメートルにわたって伸びていたアントニヌスの長城に沿って築かれた41の防衛線のうちの1つだった。砦の城壁の高さは3~4メートル、幅は5メートルあったという。この砦の痕跡は21世紀にはほとんど見られなくなってしまったため、今回発見された砦の基礎は非常に重要な発見となった。
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考古学者らによると、地下で発見された基礎の構造は、高さ最大2メートルの石と芝で囲まれた2つの小さな木造建築からなり、アントニヌスの長城の南側に沿って位置していた。しかし、この砦は建設からわずか20年後、原住民が攻め落とし、ローマ人は砦を放棄して撤退を余儀なくされた。
これよりも前、スプートニクは、考古学者らが古代マヤ文明のピラミッド建設に関わる秘密を解き明かしたという研究について報じた。
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