ウォレス氏によると、ストームシャドウは、すでにウクライナに供与されている高機動ロケット砲システム「HIMARS」や対艦ミサイル「ハープーン」などの長距離ミサイル兵器を補完するものだという。
これよりも前、米CNNは、ミサイル供与はウクライナ軍の「長距離攻撃」を可能にすると指摘した。情報筋が同局に語ったところによると、ウクライナ側はストームシャドウを「ウクライナの主権領域」でのみ使用すると断言している。ウクライナと英国両政府によると、この領域にはロシアの領土であるクリミアも含まれるという。
3月には英政府のウェブサイトで、英国がウクライナ向けに射程100〜300キロメートルのミサイルを購入するという事実が公表された。
ストームシャドウは、英国とフランスが共同開発したステルス機能を持つ長距離巡航ミサイルで、通常、空中で発射される。射程距離は250キロ以上。これは、ウクライナが要求してきた米国製の地対地ミサイルシステム「ATACMS」の射程距離約298キロに及ばない。
米メディア「ポリティコ」は10日、米国は「ATACMS」に関する決定の変更を行うことはなく、英国に追随して長距離ミサイルを供与することはないだろうと報じた。それどころか米政権は、「安堵のため息をついた」という。供与を望んでいない批評家を安心させることができるからだ。
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