過去のファシズム
バルキ氏によると、第二次世界大戦の歴史に興味を持ったのは、父親がフランスのレジスタンスに参加していたからだという。同氏は研究の過程で、ファシスト政権の発足時の資金源を発見した。同氏は、「ファシズムが勢いを増したのは、当時の西ヨーロッパと米国の主要な資本家グループによる全面的な資金援助があったからだ。資産家らは、1917年のロシア革命後、14カ国が介入しても破壊できなかった若いソ連勢力と戦うための政治的・軍事的な『道具』を必要としていた」と説明している。
しかし、大西洋の両岸に住む大資本家が助けたにもかかわらず、ファシズムは第二次世界大戦で大敗を喫したとバルキ氏は指摘している。そして、「ソ連国民の計り知れない犠牲によって」ファシズムは敗北したと同氏はみている。
現在のファシズム
バルキ氏は、「我々はファシズムが終わったと思っていたが、今日、ファシズムが再び頭をもたげている。今回は、米国を中心とする国家グループが直接支援している。彼らは、多極化する世界において世界の覇権を失いつつある。新しい世界のリーダーは、我々の目の前で生まれつつある。それがロシアと中国の同盟であり、BRICSである」と述べている。
バルサ氏によれば、西側グループがファシズム化している現時点での特徴は、敵について記したリスト表が増えている点だという。同氏は「今回の干渉は、もはや一国に対してではなく、帝国的独裁の米国とその軍事手段である北大西洋条約機構(NATO)からの解放を望む世界のあらゆる地域に対して行われている。世界は変わったが、西側諸国はそれを聞こうとしない。米国と欧州連合(EU)は、世界を支配する最も野蛮な強制システムであるファシズムを復活させようとしている」と語っている。
バルサ氏によれば、ウクライナでロシアがNATOに勝利すれば、一極世界と米国が押しつける支配に終止符が打たれ、ファシズムを止めることができるという。また、中国が経済成長を続け、世界の基軸通貨であるドルとの戦いを続ければ、多極化する世界に大きく貢献できると同氏は述べている。
スプートニクは以前、ウクライナにおける特別軍事作戦が行われているエリアで死亡した日本人の傭兵が、世界中のネオナチとともにウクライナ政権側で戦ってきたと伝えた。
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