セッションを終えた首脳らはホテルから船で、厳島神社がある宮島に移動した。午後6時半頃、首脳らは厳島神社を訪問した。
G7首脳 平和記念公園を訪問
岸田文雄首相夫妻は、記念公園でG7首脳とシャルル・ミシェル欧州理事会議長、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長らを出迎えた。
平和記念資料館を訪れたG7首脳は岸田首相から展示内容の説明をうけた他、被爆者との対話も行った。 その後、G7首脳は慰霊碑で献花を行い、平和への願いとG7の結束への意思を込めて被爆桜(ソメイヨシノ)の植樹を行った。
議論の中心はウクライナ情勢
最初のセッションのテーマは、「分断と対立ではなく協調の国際社会へ/世界経済」。このセッションでは、世界経済や貿易について議論が行われた。概要は以下のとおり。
サミット全体を通じて大きなテーマは、分断と対立ではなく、強調の国際社会の実現に向けたG7の結束の確認と役割の強化。そのためには、第一に法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くこと。第二にG7を超えた国際的なパートナーとの関与を強化すること。
G7首脳は、クリーンエネルギー経済への移行に向けた取組、特定国への依存の低減、信頼あるサプライチェーン構築に向けて緊密に連携する。
G7の価値に沿った生成系AIや没入型技術のガバナンスの必要性を確認。
G7首脳は、自由で公正な貿易体制の維持·強化に取り組んでいく必要性で一致した。
2つ目のセッションはウクライナ情勢。発表されたG7首脳声明には以下の内容が書かれている。
ウクライナが欧州政治共同体において重要な役割を果たしていることを歓迎する。
ウクライナに対し、安全保障上の支援を続けることにコミットする。
各国の事情に沿った支援を調整する上で、G7はウクライナ防衛コンタクトグループの重要性を強調する。
ウクライナの経済支援へのコミットメントを再確認する。国際通貨基金(IMF)の拡大信用供与措置(EEF)が承認されたことを歓迎し、このプログラムが支援するウクライナの経済改革の速やかな実施を期待する。
「ウクライナ復興ドナー調整プラットフォーム」における議論の進展を歓迎する。G7は、ウクライナの復旧ニーズに対処することにコミットする。
対露制裁を継続し、G7の経済に対するロシアのアクセスを更に制限する。製造、建設、輸送といった分野を更なる対象とする。ロシアに対する我々の措置の回避や迂回を更に阻止する。G7は、ロシアのエネルギー収入及び将来的な採掘能力を制限する適切な措置を講じる。
ウクライナ情勢によって悪化した脆弱な国々の増大するニーズに対処するためのG7のコミットメントを再確認する。
3つ目のセッションは外交・安全保障。ワーキングディナー形式で行われた。概要は以下のとおり。
岸田首相は、力による一方的な現状変更の試みは決して認められず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くというG7の強い意志を示していくことが不可欠である旨述べた 。
各国首脳は、中国をめぐる諸課題への対応や北朝鮮の核・ミサイル問題などへの対応において、引き続き緊密に連携していくことを確認。
G7として「核兵器のない世界」へのコミットメントを再確認した。
二カ国会談
岸田首相とカナダのドルドー首相による日加首脳会談では、東アジア情勢やウクライナ情勢ついて意見交換を行った他、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)について緊密に連携していくことで一致した。
岸田首相とドイツのショルツ首相との日独首脳会談では、グローバル·サウス諸国との連携の重要性について議論した。また、G7広島サミットにおいて、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を力強く世界に発信することで一致した。
岸田首相とフランスのマクロン大統領との日仏首脳会談では、先日行われた日仏外務·防衛閣僚会合(2+2)を踏まえ、サイバーや宇宙分野での連携、共同訓練実施党の具体的協力を進展されることで一致した。
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