白リン弾の特徴
リンを含む火工品の混合物やゲルは、燃焼温度が2000~2500度と極めて高い。白リン弾は、戦車や装甲兵員輸送車の装甲を貫通し、火災を引き起こす。燃焼温度が高く、燃焼時間も長いため、消火は非常に困難だ。レオンコフ氏はこう説明している。また、燃焼によって発生するリンガスや透過性の強い放射線から逃れることは不可能だという。レオンコフ氏は、まさにそのため国際条約は民間人に白リン弾を使用することを禁止しており、戦争犯罪に当たるとされていると指摘している。
ウクライナ軍の攻撃に対する米国の責任
ウクライナ軍がロシア国境の町や村を白リン弾で砲撃していると報道されたとき、ウクライナ当局はどうやってこの恐ろしい兵器を手に入れたのか?という疑問が生じた。なぜならウクライナが白リン弾を保有したことは一度もなかったからだ。レオンコフ氏はこのように語る。しかし、ウクライナへ兵器を供与している主要な国である米国と英国は、白リン弾を保有している。そのためレオンコフ氏は、禁止されている兵器の使用について、すべての責任がウクライナにあるとは言えないと考えている。同氏は、むしろ北大西洋条約機構(NATO)がウクライナ軍を使ってロシアを砲撃していると言うべきだろうとの見方を示している。
レオンコフ氏は、したがってジュネーブ条約の違反、ひいては国際的な安全保障システムの破壊は、米国に道徳的責任があるとの確信を示している。同氏は、米国は自分たちに必要なときは常に禁止されている兵器を使用してきたが、現在はウクライナで他国にこれをやらせていると指摘している。
スプートニク通信は先に、ウクライナ軍が禁止されているクラスター爆弾や対人地雷「レペストク」などを使ってドンバスの民間人を攻撃していると報じた。
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