マッカーシー議長は自身のツイッターに投稿した中で、「米国債デフォルトの危機まであと10日となった。何度も交渉を呼びかけたが、バイデン大統領は何ヶ月にもわたって、迫り来る危機を無視してきた。彼の無策のために、米国は史上初めてデフォルトに陥るリスクに晒されている」と指摘した。
またマッカーシー氏は、1月半ばからこの問題をめぐる交渉を呼びかけたが、大統領はこれに反応せず、5月半ばになってようやく交渉が必要であることを認めたとしている。
これより前、カリーヌ・ジャン=ピエール大統領報道官は、下院議員らは国債をめぐる政府との協議を「後戻りさせるような」提案をしていると述べていた。
一方、バイデン大統領は共和党が出した提案については、「受け入れられない」とし、デフォルトにならない保証はないと付け加えた。
米財務省は、議会に書簡を送り、債務上限の引き上げが承認されなければ、6月1日には債務不履行に陥る可能性があると警告していた。
現在の債務上限は約31兆4000億ドルとなっているが、すでに1月の段階で、デフォルト回避のための「特別措置」を講じたとき、上限に達していた。この措置には、公務員の退職・障害基金による国債購入停止などが盛り込まれている。
通常、議会は債務上限をほぼ自動的に引き上げているが、現在、議会の過半数を占めている共和党は、上限引き上げと引き換えに大幅な歳出削減を求めている。共和党の法案は下院で批准されたが、上院で批准される見込みはなく、またバイデン大統領はもしそのような状況になった場合には拒否権を発動するとしている。
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