ウクライナでの露特別軍事作戦

露、ウクライナによるダム破壊を昨秋に警告も 国連は対策講じず=ザハロワ報道官

ロシア外務省のザハロワ報道官は7日、ラジオ「スプートニク」の番組で、昨年2022年10月21日の時点でロシアのネベンジャ国連大使が国連のグテーレス事務総長に書簡を送り、カホフカ水力発電所に関するウクライナの挑発行為に注意を向けるよう求めていたことに言及した。
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ザハロワ氏によると、国連事務総長に対して「犯罪を防ぐために出来る限りのあらゆる措置、必要なすべての措置を講じるよう」強く求めたにもかかわらず、国連は具体的な措置を一切講じなかった。同氏は、国連は書簡を通じてウクライナ、またウクライナ当局を監督している北大西洋条約機構(NATO)加盟国に状況に関する懸念を伝えたり、あるいはウクライナをめぐる状況から直接利益を受け取っている米国に対して、そのような事態を防ぐためにウクライナに働きかけるよう求めることもできたはずだとの考えを示した。
またザハロワ氏は、国連は知らなかったと言い訳することはできないと強調した。同氏は「これは安全保障理事会で配布された公式書簡であり、国連のサイトにある。事務総長が書簡を見ていなかったことにするのは不可能だ」と述べた。
今月6日、ヘルソン州にあるカホフカ水力発電所の一部がウクライナ軍による砲撃で破壊され、大量の水が流れ出たことが明らかになった。ヘルソン州のサリド知事代理によると、7日現在、カホフスカヤ水力発電所が破壊された後、2万2000人から4万人が被災した。約2700棟が浸水し、約1300人が避難した。
ロシア外務省は、水力発電所に対するウクライナのテロ行為を非難するよう国際社会に呼びかけた。なお、米国のバイデン大統領は、米国としてウクライナへの支援を継続する方針を表明した。英国のスナク首相は、同国の情報機関と軍が起こったことの分析を続けているため、断定的な判断を下すのは時期尚早だとの考えを示した。
カホフスカヤ水力発電所の破壊を受け、ロシア側は国連安保理会合の開催を要請した。これに先立ち、ウクライナ側も会合の開催を要請した。会合の日時は今のところ不明。
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