ゼレンスキー大統領によると、先日モルドバで開催された欧州政治共同体の首脳会議の枠組みで、F16供与という最も本質的な問題に関する議論が行われたという。
「モルドバで私は多くの国と非公式会談を行ったが、その国々は我々にF16を間違いなく提供すると約束した。(中略)私はその数量について、複数のヨーロッパのパートナーから理解を得た。『強力な』数だ」
またゼレンスキー氏は、F16に必要なインフラの建設や準備を今始めるのは意味がない、ウクライナには、同戦闘機が供与されるという「書類上の」保証がまだないと述べた。
ウクライナ向けのいわゆる「F16戦闘機連合」の設立は5月末に検討されていたが、米国はこれまで自国の戦闘機の供与に強く反対していた。ウクライナ政府が最終的にF16をどれだけの数量をどの期間内に受け取ることになるかは、現時点では明らかになっていない。これよりも前の5日、ウクライナのシュミハリ首相は、ウクライナ人パイロットの第一陣がF16の訓練のため英国に派遣されたと発表した。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は5日、タジキスタンにあるロシア陸軍の第201番軍事基地を訪問した。その際ラブロフ氏は、ウクライナ政府へのF16の供与が紛争をエスカレートさせるとの懸念を表明した他、同戦闘機の派生型の1つには核兵器を搭載することができ、ロシア政府はこれを無視することはできないと強調した。一方、米国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は、その翌日の会見で、ウクライナ向けのF16への核弾頭配備に関する質問には直接答えなかった。
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