対ユーロでも16日午後4時半時点で154円50銭前後の相場となっており、前日につけた1ユーロ=153円台の15年ぶりの円安ユーロ高を更新した。
日銀の金融緩和路線の継続は予想の範囲内であったが、市場の一部は日銀の政策決定会合の結果を待ち、サプライズがないことを確認してから積極的な取引を開始したため、円安圧力が強まったとみられている。
16日午後に行われた日銀の植田和男総裁の会見は、日銀の公式YouTubeチャンネルでも中継された。会見での発言概要は次の通り。
長短期金利操作を含めて現状維持することを全会一致で決定した
円安の日本経済への影響については、具体的なコメントは差し控える
政策決定会合での金利操作の決定について、様々な新しいデータや情報が入ってくるため、それに基づいて前回と違った結果となることなど、ある程度サプライズが発生するのはやむを得ない
足元のインフレ率は3.5パーセントで国民の大きな負担であることを理解している。ただ、この原因は海外発のコストプッシュインフレで、金融政策でどうこうはできない。インフレ率を無理やり下げることも考えうるが、そうすればそのことによるマイナスの方が大きくなる
物価の上昇率縮小の現状については、下がり方が思っていたよりも遅い。先行きについては企業の価格決定や賃上げの影響など、不確実性が高い
企業の値上げについては「自分が上げて、他社も上げるだろう」、賃上げについては「自分も上げないと労働者を雇えない」となった。この動きは非常に重要
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