空軍の欠点はウクライナ軍にとって深刻な問題
ロンドン大学軍事研究学部のマイケル・クラーク教授は、「ビジネス・インサイダー」の取材に応じた中で、最新の航空機がなく、戦場ではロシアの砲兵部隊の独断場となっていることは、ウクライナ軍の反転攻勢にとっては深刻な問題であると述べている。クラーク教授は、ロシアの砲兵部隊が多勢となるなか、ウクライナ軍がこの欠点を取り除くことはできないと述べ、欧米諸国が空からの支援を行うために供与を約束したF16戦闘機は未だ、現れていないからだと指摘している。
またクラーク氏は、ウクライナ軍にとって最大の問題は、前線の地上部隊を防衛することができる携帯式防空システムの数が不十分なことだとの見方を示している。
敗戦を期す定め
一方、ロシアの軍事専門家で、退役大佐のヴィクトル・リトフキン氏は、「スプートニク」の取材に対し、ウクライナ軍は深部にまで幾層もわたって組まれているロシア軍の防衛を打ち破ることはできないとの確信を示している。戦場でウクライナが苦戦している理由の一つとして、リトフキン氏は、クラーク氏同様、防空システムの欠如を挙げている。
「ウクライナ軍は決死の覚悟で反転攻勢をかけています。なぜなら、ウクライナ軍には航空機も、攻撃ヘリも、爆撃機もないからです。また防空システムは初期段階にあります。ロシアの防衛を突破することはできないでしょう。ウクライナの戦車は無防備で、ロシアによる空爆、ミサイル攻撃、砲撃にさらされています。つまり、彼らは敗戦を運命付けられているのです」
ウクライナが反転攻勢で大きな成功を収められなければ、欧米の支援を失う可能性があるというニュースについては、過去の記事よりお読みいただけます。
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