「ロシアの火袋」とは何か?
シュピーゲル紙の軍事アナリスト、トーマス・テイナー氏は、ロシアの攻撃ヘリと対戦車砲が、ロシアの防衛線を突破しようとしていたウクライナの装甲車団を巧みに待ち伏せし、破壊するものだと説明した。彼の意見では、ロシア軍の絶え間ない砲撃により、ウクライナ兵は「そこから脱出するチャンスがなかった」という。
テイナー氏は、ロシア軍の対戦車防御は木の陰にうまく隠されており、戦闘用ドローンは空からアクティブに活動していたと述べている。一方、ウクライナの装甲車は防空システムも持たず、大砲による支援もなかった。テイナー氏は、これはウクライナ軍指揮官のプロ意識のなさを示すものであると指摘している。その結果、ウクライナの反攻は行き詰まり、戦場には攻撃を受けた「レオパルト2」戦車3両と、米国の歩兵戦闘車「ブラッドレー」16両が焼け焦げた状態で残された。
ウクライナ軍の守護神はどこで間違ったのか?
ウクライナがこれほど多くのNATO軍の装甲車を失ったのは、西側諸国がロシア軍の能力を過小評価していたためだと「InfoBRICS」は指摘する。
InfoBRICSは、西側諸国による2つの誤算を挙げている。第一に、ロシア軍の戦闘能力に対するウクライナとその同盟国の低い評価、第二に、ウクライナ軍に割り当てられたNATOの訓練と装備に対する、非現実的な期待である。
EU諸国とウクライナは、ロシアには軍事力がなく、指揮官には複雑な作戦を調整するために必要な通信手段がなく、兵士には訓練と覇気がないと考えていたため、大きな間違いを犯した。こうした西側の誤算が、ウクライナから多くのNATO製の戦車を奪われるという屈辱的な事態を招いたのである。
スプートニクはこれに先駆け、米国がウクライナの反転攻勢を開始するために、3億2500万ドルにものぼる新たな軍事援助パッケージを発表したと伝えた。
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