日米台、台湾有事見据えた初の共同机上演習 7月に開催へ

元自衛隊幹部や研究者らでつくる日本のシンクタンク「日本戦略研究フォーラム」は、7月中旬に東京都内で台湾有事を想定した机上演習を行う。日米の国防関係者らをはじめ、台湾からも軍事専門家が招かれる。19日、台湾政府系シンクタンク「国防安全研究院」が明らかにした。日米台の3者が共同でこの演習に臨むのは初めて。
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「国防安全研究院」によると6月初旬、「日本戦略研究フォーラム」から自衛隊の元陸上幕僚長の岩田清文氏、元海上幕僚長の武居智久氏らが訪台。日台の協力について協議を行ったほか、日本側は台湾側に7月に机上演習を行うことを伝えたという。
台湾有事を想定した対中机上演習は2021年から行われていて、今年で3回目。これまでは日米2カ国で行っており、台湾の専門家が参加するのは初となる。
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中国政府と台湾との関係は、昨年8月のペロシ米下院議長(当時)の訪台以降、先鋭化した。中国や台湾は双方とも軍事演習を活発化させるなど、緊張が高まっている。台湾問題に加え、「偵察気球」問題や貿易問題を背景に米中関係も悪化していた。
そうしたなか、ブリンケン米国務長官は18~19日、中国・北京を訪問し、秦剛外相や中国外交トップの王毅・政治局員(中国外事工作委員会弁公室主任)らと会談。緊張緩和に向け、両国のハイレベル協議の維持や将来の米中首脳会談の下地づくりに生かしたい考えだ。
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