ケンプ氏によると、この紛争で勝利するチャンスはウクライナ優勢ではない。ロシア側は軍人の数、戦車や大砲、空軍の規模など、多くの点で優位に立っている。ケンプ氏は「とても、ウクライナの勝利を保証できるような状態ではない」と強調した。
また、ケンプ氏はロシアが勝利した場合のNATOの存在に疑問を呈した。
「西側諸国のリーダー達は、ヴィリニュスサミット(編集注:7月11日から12日にかけてリトアニアのヴィリニュスで行われるNATO首脳会合)で自問自答しなければならない。北大西洋同盟の力を背景にしたウクライナがロシアに立ち向かえないなら、NATOの存在意義は何なのか」
また、ケンプ氏は、フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相が、年内に和平交渉を行なわねばならない、とウクライナを説得する試みを再開することも認めている。しかし、そのような行動は、米国のバイデン大統領の議会における立場を損なうことになる。共和党はこの状況を利用して、ウクライナへの軍事面での供給を減らすよう求めるかもしれない。
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