マクロン大統領は、同日からリトアニアの首都ビリニュスで開幕する北大西洋条約機構(NATO)の首脳サミットを前に次のように述べている。
「私はウクライナがより深部を攻撃できるよう、兵器や軍事装備の供給増加を決定した。一方で我々は、ウクライナが自らの領土を防衛できるようにするのが目的だという原則は堅持する。我々は奥深くを攻撃できるミサイルの供与を新たに決定した」
マクロン大統領のいう「深部」がドンバスやクリミア半島を意味するのか、ロシアの別の地域も含まれるのかは明らかでない。
AFP通信などは、供与されるミサイルが「SCALP-EG(スカルプ)」だと報じている。これは英仏が共同開発した「ストームシャドウ」の仏版で、最大射程は500キロに達するとされる。事実であれば首都モスクワ近くまで射程に収まることになり、ロシア側の強い反発は避けられない。
ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は「長距離ミサイルをウクライナに供与するフランスの決定は誤りであり、ウクライナにとって重大な結果をもたらす」とコメントした。また、ロシアは対抗措置を取らざるをえないとも加えた。
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