過去に逆戻り 米国で児童労働法の違反件数が3倍に増加

CBSニュースによれば、未成年児童の雇用規制を定めた法律に違反し、危険な条件下で子どもを働かせる企業の数はますます増えている。米労働省は2015年から今までに児童労働法に違反した雇用者に雇われている子どもの数は283%も増えたと発表した。しかも、危険な職種に従事させて、児童労働法に違反した件数は94%も増加した。
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CBSニュースによれば、米労働省は2023年6月1月間だけで児童労働法に違反したとして数社に罰金を科しており、ウィスコンシン州の製材所で16歳の児童が死亡した事件の捜査を開始した。CBSニュースは、こうした措置も悪質な雇用者の歯止めにはなっていないと報じている。わずか過去2年の間に米国の14の州で児童を労働から保護する措置を緩める法案が提出されている。例えば、新聞の見出しに踊ったタイトルからは、アイオワ州は危険な工場での労働に14歳の児童雇用を許可し、ニューハンプシャー州もアルコールを販売する店の接客業に14歳の児童を雇用できるよう法改正を行っていることがわかる。
CBSニュースは、米国では1930年代の大恐慌までは児童雇用が普通だったと振り返っている。1900年の国勢調査では少なくとも5人に1人の米国人児童が有害物質を出す工場や炭鉱、農場など重労働に従事し、大けがを負うリスクにさらされていた他、1日の労働時間も10時間以上に及ぶことが多かったことがわかっている。児童労働規制措置は1938年に導入。これには14歳以下の児童の雇用はアーティストと新聞配達を除いて禁止されている。16歳以下の児童には通学日は働いてはならず、18歳以下の子どもは危険な労働には従事してはならない。
米国のマクドナルド 児童労働搾取が発覚で罰金
ところがCBSニュースによれば、米国ではこうした規制は毎年のように緩和され続けており、これによって子どもが生産現場でより危険な条件で働けるようになっている。しかも保護措置に違反して雇用されている児童の多くが不法移民のティーンエイジャーであることから、CBSニュースは米国で重労働、危険労働を行うこどもの数はこの先、増える一方だろうと憂慮している。
戦争や経済危機で真っ先に辛い思いをするのは最も庇護されていない社会層であり、最初に犠牲になるのは児童だ。先日、スプートニクは、ウクライナ政府と軍部がアルチョモフスク(ウクライナ名:バフムート)の住民をウクライナ政府の支配する遠くの地域へ強制移住させ、移住に従わない場合、その家庭の子どもたちを取り上げたと報じた。アルチョモフスクの住民らはロシア側につくことを望んだため、こうした仕打ちを受けた。
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