中国では今年に入ってから「専業こども」と呼ばれる若者の雇用形態の人気が高まっている。若者は年老いた親の面倒を見て、親から給料をもらう。その理由はさまざまだが、最も多いのは中国における若年層の失業だ。現在、中国では16~24歳の5人に1人が仕事に就いていない。そのため多くの若者にとって親の面倒を見て報酬をもらうのが、収入を得るほぼ唯一の方法となっている。CNNが報じている。
「専業こども」は、食料品の買い出し、家の掃除、食事の支度、娯楽の企画、散歩の付き添いなどをする。一方、このような子どもたちは扶養されているのでもなければ、親のお金で生活しているわけでもないとCNNは強調している。子どもたちは仕事へ行くのと同じように実家に通い、その仕事に対して毎月800ドル(約11万3000円)、場合によってはそれ以上の給料をもらっているという。CNNによると、これは堅実な中間層の賃金に相当する。
「専業こども」の仕事を選んだ人たちの中には、本業を持っていたがあまりにも仕事が忙しくて疲れてしまったという人たちもいる。CNNによると、中国では午前9時から午後9時まで、週6日働くのが一般的。このような働き方をしてきた多くの人にとって、実家で働くのは休暇のようだという。
なお、息子や娘を「雇っている」親たちたが、CNNによると、そのような親の多くが、これは相互に利益をもたらすと指摘している。なぜなら、例えば看護師を雇うには、娘や息子に支払うお金よりもはるかに多くの費用がかかるからだという。
スプートニク通信は先に、中国の親たちは自分の子どもをコンピューターゲームから引き離すための新した方策を考案したと報じた。親たちはわざと経験豊富なゲーマーを雇って自分の子どもと対戦させ、コテンパンに負けさせるという。
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