研究チームは、8万1000人(男性3万5000人、女性4万6000人)のデータを調査した。研究では、対象者の1日あたりの炭水化物、脂肪、エネルギーの摂取量が計算された。また、炭水化物は精製炭水化物と非精製炭水化物に、脂肪は飽和脂肪酸摂取と不飽和脂肪酸摂取に分けて分析された。
結果、炭水化物によるエネルギー摂取量が全体の40%未満の男性は、がんによる死亡リスクをはじめとした全死亡リスクが著しく高いことがわかった。なお、この炭水化物の摂取量と死亡リスクとの関連は、炭水化物の種類に関係なく観察された。一方、女性の場合は、炭水化物の摂取量が多い場合(65%以上)、全死亡リスクが高かった。
脂肪については、脂肪摂取量が多い(全エネルギーの35%以上)男性はがんによる死亡リスクが高かった。男性の場合、不飽和脂肪酸の摂取量の少なさが全死亡リスクを高めた。女性の場合は、脂質摂取量の増加が全死亡リスクを低下させる傾向にあったという。
研究チームは、食事のバランスが重要であり、低炭水化物食の推奨、高脂質食の制限はかならずしも良いとは言えない可能性があると強調している。
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