レズニコフ氏は3日、最高会議(議会)に辞表を提出したことを明らかにし、その写真を投稿した。
ウクライナ最高議会(議会)の複数の議員によると、レズニコフ氏は駐英大使に任命される可能性がある。なお、レズニコフ氏本人はこの情報を確認しておらず、予定については何も知らないと述べている。
犯人探し
西側メディアは国防相交代のニュースに反応した。米ニューヨーク・タイムズ(NYT)はウクライナ大統領府の関係筋を引用し、ロシアとの戦争が長引く中でウクライナには新しいアプローチが必要だと報じた。匿名の関係者によると、このような「変動」は軍事契約を巡る汚職スキャンダルと関係している可能性もあるという。NYTは、約10億ドル相当の兵器が契約で指定された期限までに納入されず、一部は何か月も納入が遅れたと報じている。
ドイツ紙フランクフルター・ノイエ・プレスに寄稿された記事では、レズニコフ氏の交代はずいぶん前から予想されていたとし、相次ぐスキャンダルにもかかわらずレズニコフ氏は辞任しようとしなかったと述べられている。記事の執筆者たちは、同氏はゼレンスキー氏に要求されなければ辞任するつもりはなかったが、ゼレンスキー氏は「反転攻勢の真っ最中により若い政治家をレズニコフ氏のポストに就かせる」ために同氏を交代させたと指摘している。
ウクライナ国防省は米国防総省ではない
英紙フィナンシャル・タイムズの評論家たちは、国防相を交代させて後任にウメロフ氏を起用することで西側諸国からの安定した兵器供与を維持しながらウクライナ国防省を「整理整頓」することが可能になるという見方を示している。これは軍への人員および装備品の提供を主な任務とする同省にとって重要だという。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、ウクライナ国防相は、特に戦時において、例えば米国防長官のような権限を有しておらず、ウクライナ国防相の権限は米国防長官のそれにははるかに及ばない。したがって同紙は、レズニコフ氏の交代が戦場に変化をもたらすことはおそらくないだろうという見方を示している。
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