米国内で脱ドル化とBRICS拡大による深刻な影響を懸念

BRICSの枠組みが拡大し、世界経済が脱ドル化した場合、米国は深刻な影響を蒙る恐れがある。米ニューヨーク・ポスト紙は、米国はこれにより世界の他の国々に対する影響力を失い、国内でも問題に直面する可能性があるとの見解を表した。
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米ニューヨーク・ポスト紙は、ドル化のおかげで米国は国際金融政策の形成に大きな影響力を持つようになり、国際社会は米国の下す経済決定に順応を強いられてきたと指摘している。こうした結果、世界経済の「脱ドル化」が起きれば、米国は他国に圧力を講じる上で主要な金融の手段を失うことになりかねない。
「世界の主要な準備通貨としてのドルの役割は米国が世界のリーダーとして君臨するための基盤である」
第18回G20首脳会議
ラブロフ外相 進展する脱ドル化について語る
先月8月のBRICSサミットで新たに6カ国が加盟したことで、長年にわたって行われてきたドルによる支配を各国が狭めようとしている事実が示された。
「BRICSは世界経済の中にすでに確固として存在している」
米ニューヨークポスト紙は、こうした「脱ドル化」は債務の膨張に苦しむ米国自身にも最も厳しい経済問題を突き付けることになるという見方を示している。米国の抱える債務は現段階で33兆440億ドル(約4900兆円)にまで達している。
米国の経済学者リチャード・ヴォルフ氏はスプートニク通信からのインタビューに、BRICSの枠組みの拡大と脱ドル化の関係を語り、米国の世界における支配的地位の終焉を予言している。
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