イスラエル・パレスチナの紛争激化

【視点】米国に打つ手なし 中東専門家、イスラエル・パレスチナ紛争を語る

パレスチナ・ガザ地区を実効支配するハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃を発端に、パレスチナ紛争が再燃している。スプートニク通信はパレスチナ側の動機や米国の介入、和平調停の見込みについて、日本のイスラム研究の第一人者である現代イスラム研究センターの宮田律 (みやた・おさむ)理事長に話を聞いた。
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スプートニク:現在の中東情勢、特にイスラエルとハマスの関係をどう受け止めていますか?
宮田氏 : 中東和平は全く進んでいない状態ですよね。相当数のパレスチナの側では焦りとか憤懣(ふんまん)、やるかたなさがあるのではないかなと思います。なかなか中東和平が進まないから、こういう行動に出たのではないか、そんな気がしますね。
スプートニク:この状況の中で米国はどう動くのでしょう?
宮田氏 : 米国は打つ手はないですね。今、地中海に派遣した戦艦や空母でパレスチナを軍事的に威嚇するぐらいしか方法がないという気がします。1983年、米国は平和維持部隊をレバノンに送りましたが、自爆テロにあって撤退しました。米国の中東における平和維持作戦というのは、あまり成功しないのです。 そういった過去の経緯もあるから、やはりなかなか送りにくいのではないかなという気がするんですね。一昨年、アフガニスタンから撤退したばかりですし、中東の問題にはできるだけタッチしたくないという、そういう思いがバイデン大統領にはあるのではないですかね。
スプートニク:今の状況を鎮静化させる方法はありますか?
宮田氏 : 方法はどこかの和平調停に入る国があれば少しはいいと思います。例えばサウジアラビアとか、サウジアラビアとかエジプトとか、あるいはトルコあたりは調停の可能性があると思います。
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