イスラエル国営ラジオ「カン」(Kan)によると、紛争激化の結果、死亡したイスラエル人の数は800人を超えた。一方、パレスチナ保健省の最新データによると、ガザ地区に対するイスラエル軍の攻撃による死者数は560人を超えている。
イスラエルのヘルツォグ大統領は9日、国際社会に向けた演説の中で「一日にこれほど多くのユダヤ人が亡くなったのはホロコースト以来なかったことだ」と指摘した。そして、ユダヤ人の女性や子供、祖父母、さらにはホロコースト生存者さえもトラックに押し込められ、捕虜になっているのを見たのもホロコースト以来と発言した。
ニュースサイト、アクシオスが情報筋の話として報じたところによると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はジョー・バイデン米大統領に対し、ガザ地区に対する地上作戦を開始する以外に選択肢はないと語ったという。報道によると、イスラエルは中東で弱みを見せるわけにはいかないため、武力で対抗するしかないと説明したとのこと。これに対し、バイデン大統領は地上作戦を思いとどまるよう説得しなかったと報じられている。
イスラエル・パレスチナ紛争の激化
10月7日、ハマスはガザ地区からイスラエル南部と中部に向けてミサイル攻撃を行い、一部の地上部隊がイスラエル側に越境攻撃した。イスラエル国防軍は大規模な攻撃を受け、報復作戦の開始を発表。第四次中東戦争以来50年ぶりとなる正式な「戦争状態」への移行を宣言した。
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