「歴史、外交を知らない議員が多いことに驚いた」
「10月1日にモスクワに行き、2日にルデンコ外務次官、ガルージン外務次官、そして3日にはコサチョフ連邦院副議長さん、4日にはカラシン連邦院国際問題委員長さんに会いまして、極めて有意義な話ができました。私はモスクワでスプートニクさんの取材に対し、いつも思っているお話をしました。ロシアの勝利は確信している。国力からして、ウクライナにロシアが負けることはない。
これは日本でも再三述べている話ですから、それを述べたところ、日本維新の会の人達が問題発言だと言ってクレームをつけてきました。私は歴史だとか、あるいは外交ということを十分知らない議員が維新の中に多いことに驚きながらも、私はこれまでもロシアの友人でした。これからも私はロシアの友人であり続けたいと強く思いました。それで、私は日本維新の会の政党からは離脱をする、離れるという決断をいたしました」
「未来志向での関係が世界の平和と発展につながる」
「私は1983年に衆議院議員になってから、今年でもう40年になります。この間、橋本龍太郎総理、小渕恵三総理、森喜朗総理の時代も政権の真ん中、中枢で働いてきて、日露関係を動かしてきました。その後、アメリカ一辺倒の小泉政権になり、私は権力闘争にぶつかり、一時は日本の政界から外される、パージされるような状況になりましたが、また国会に戻ってきました。そして、安倍晋三総理の時は、私は安倍総理の対露外交の相談を再三受けて、毎月1回、安倍総理とは日露関係について話をして、2018年11月、シンガポールにおける安倍・プーチン大統領との首脳会談では、歴史的ないわゆる平和条約締結交渉に向けての大きな一歩を示すこともできました」
「昨年、ロシアが特別軍事作戦を行ってから、日本はG7との連携という中で、日本の自立した外交がなくなって、アメリカに引きずられるような対露外交になってしまいました。私はそれについても強く警鐘、これではいけないという声を出してきました。私は、日本は世界一の応用技術を持った国だと思っています。ロシアは世界一のエネルギー資源大国です。この両国がしっかりジョイントすれば、地域の安定はもちろん世界の平和と発展に貢献できるんだという、私は絶えず強い考え、思いを持ってきました。
そういった意味でも、これからも私は、政治家・鈴木宗男としてのキャリアがありますから、同時に自由民主党、公明党が今政権を担っていますが、この政権とも私はパイプがありますので、国益の観点から日本が何をなすべきかということをしっかり踏まえながら、私は日本とロシアの未来志向での関係が世界の平和と発展につながるものだということを今回改めて強く決意しながら、しっかりと前を見た政治活動をしていきたい、こう思っております」
「日本がロシアと仲良くするかしないかは死活問題」
「世界が穏やかで安定で、平和であることが一番です。ただ、その中で隣国との関係はやっぱり大事なんですね。まさに日本には遠くの親戚より近くの他人ということがあるんですよ。アメリカは親戚です。遠くの親戚、1万キロ離れた。しかしロシア、中国は隣国です。他人だけども。だからこそ、より仲良くしないといけないんですよ。私は隣国外交を絶えず言ってきた男です。ロシア、中国、北朝鮮、韓国、みんな隣国です。ここをしっかり折り合いをつけてやっていく。これが一番なんです。それと、やはり日本がロシアと仲良くするかしないかは死活問題なんです。エネルギーひとつ見ても、あるいは漁業問題を見ても、日本国民の生活に関わる話なんですよ。
じゃあウクライナはどうか。もしウクライナと日本は付き合いがなくても日本は生きていけるんです。しかし、ロシアと付き合わないと日本は生きていけない部分がある。エネルギーでも、漁業の問題でも。この点ですね、もっと政治家は幅広く私は考えなければいけない、こう思っているんですね。それを日本維新の会の人たちは、ウクライナ、ウクライナ、ウクライナなんです。
外交はバランスが必要だ、同時に強弱、濃淡をつけるのも外交なんですね。そういった意味では、ロシアは日本にとって大事な隣国であるということ。これをやっぱり頭に入れなければ日本の明日はないと、私は絶えず政治家として頭に入れてきているんです」