イスラエル・パレスチナの紛争激化

エジプトが米国人のガザ退避を阻止、イスラエルの地上侵攻阻止が目的か

エジプトとパレスチナ・ガザ地区の国境にあるラファ検問所を通ってガザ脱出を許可された外国人はまだ一人もいない。英紙フィナンシャル・タイムズが外交官らの話として報じた。
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ある外交官によると、検問所付近では外国人が「右往左往」しているという。
先にアルカヘラ・ニュースはエジプト当局が米国人の検問所通過を拒否したと報じた。エジプト側はこの検問所を外国人のみに許可するという米国との合意を退けているという。
FOXニュースによると、米当局はイスラエルに対し、民間人撤退の「安全な回廊」が整備されるまでガザ地区への地上作戦に踏み切らないよう要請したという。イスラエル側がこの要求に応じたかは明らかでない。
イスラエル・パレスチナの紛争激化
バイデン政権がイスラエルへの派兵を検討か、人質事件を巡り事態難航=米紙
カタール外務省はSNSへの投稿で、ガザ地区住民に対する退避命令を非難し、封鎖を解除する必要性を主張した。カタールは投稿の中で、「兄弟であるパレスチナ人民をガザ地区から強制的に追放する試みを断固として拒否する」とし、国際人道法に従い民間人の完全な保護確保を求めた。

ハマス掃討作戦まもなくか

10月7日、ガザ地区を実効支配するイスラム組織・ハマスはイスラエル南部と中部に向けて突如ミサイル攻撃を行い、一部の地上部隊がイスラエル側に越境攻撃した。ハマスの奇襲攻撃を受け、イスラエル軍はガザ地区への空爆などの報復作戦を開始。第四次中東戦争以来50年ぶりとなる正式な「戦争状態」への移行を宣言した。これまでに双方の死者は合わせて2500人に達したとみられている。
ハマスの奇襲後、イスラエル軍は30万人の予備役を動員。また、議会では与野党が戦時下での挙国一致内閣を樹立させた。米国からの弾薬支援も受けるなど、本格的な地上作戦を準備しているとされる。
イスラエルのガラント国防相はこれまでに「ハマスは地球上から一掃される」と徹底的な報復を予告。イスラエル外務省も「ガザ地区で戦略的目標をすべて達成するまで軍事作戦を継続する」と妥協を一切許さない強硬姿勢を示している。
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