三菱自動車工業は中国・湖南省で2012年から中国メーカーと合弁で車の現地生産を続けてきたものの、中国側との協議を進めた結果、合弁会社の株式を売却し、事業を解消する方針を固めたという。在庫がなくなりしだい、新車の販売事業も終了し、中国市場から撤退する。三菱自動車は近く取締役会を開いて、この方針を決める見通し。
EV化が進む中国でエンジン車が中心の三菱自動車は苦戦を強いられ、2023年3月からは現地生産を停止していた。会社は東南アジアの市場に経営資源を集中させていく方針。
世界最大の自動車市場とされる中国はEV(電気自動車)へのシフトが急速に進み、日系メーカー各社が戦略の見直しを迫られている。
中国では去年1年間の新車販売台数は全体で2600万台余りで、このうちEVやプラグインハイブリッド車、燃料電池車をあわせた販売台数は過去最高の680万台余りとなっている。
エンジン車を主体とする日系メーカーの中国における販売台数(2023年1月から8月)はマツダが37.8%減少したほか、日産自動車(26.3%減)、ホンダ(24%減)、トヨタ自動車(5.1%減)もそれぞれ下落している。
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