同センターによると、23日午前5時50分(日本時間午前11時50分)ごろ、ドネツク市のクイブシェフ地区、キエフ地区に対し、砲撃があった。砲弾の口径は北大西洋条約機構(NATO)で採用されている155ミリで、3発のクラスター爆弾だった。
また、同センターによると、ドネツク共和国内各地への砲撃を含めると、23日は午前11時(日本時間午後5時)までに20回、計69発の砲弾、ロケット弾による攻撃があった。そのうち少なくとも56発が155ミリNATO口径となっており、ウクライナ軍がNATOの支援にどれだけ頼っているかが分かる。
155ミリ砲弾は米製榴弾砲M777を始め、独製パンツァー2000、仏製カエサル、ポーランド製クラブなど各自走式榴弾砲などNATO加盟国の兵器で広く採用されている。NATO諸国はこうした兵器をウクライナに供与しているが、こうした支援をウクライナ軍は特にドンバスの街や村への攻撃に利用しており、多数の民間人が犠牲となっている。
また、クラスター爆弾はウクライナが従前からもつものに加え、今夏以降は米国が供与を始めた。その被害の大きさや不発弾の多さなどから、民間人に危険をもたらす非人道兵器として世界123カ国がクラスター爆弾禁止条約で保有、製造、使用を禁じている。一方、米国、ウクライナ、ロシアはいずれも同条約の締約国ではない。
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