独断的
ミシェル氏は先に、EUのジョゼップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表とともに、この問題に関するEUの共通の立場を策定した。そこではイスラエルに対してガザ地区で国際法の原則を遵守するよう求められている。またEUの他の加盟国はガザ地区の人道状況に関する立場について合意したものの、フォンデアライエン氏はそれを適切に反映しなかった。
ブルームバーグによると、欧州の外交官はほぼ全員がフォンデアライエン氏への批判で一致している。また一部の当局者は、同氏のイスラエル訪問を受けて、アラブ諸国との関係に生じた問題を解消しなければならなくなったという。
「恥ずべき分裂」
ブルームバーグによると、消息筋は現在の状況を「トップの恥ずべき分裂」と評し、イスラエル、ウクライナ、中国、通商問題に関して強い立場が求められているときに、EU指導部の作業効率を低下させていると指摘した。
消息筋はまた、EUの外交政策の方向性は欧州委員会が決めているのではなく、その指導者が欧州理事会で共同で代表を務めるEU加盟国によって決定されていることに言及した。
中東紛争に関するEU加盟国の立場
ブルームバーグは、中東紛争に関するEU加盟国の意見は一様ではないと報じている。例えば、ドイツはイスラエルを支持しているが、スペインはパレスチナを強く支持している国の1つだ。
消息筋は、かつて欧州委員会の指導部はEUの統治構造そのものについて批判されていたが、イスラエルをめぐってはフォンデアライエン氏が「大胆にも一部のEU加盟国の名において発言したことで、それらの国を侮辱した」と指摘し、現在はEUの全加盟国の意見を聞かないような状況が存在すると語った。
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