今日、ロシアのノヴァク・エネルギー相とギリシャのラファザニス環境エネルギー相の間で「トルコ・ストリーム」敷設に関する最も重要なメモランダムが調印されたことが明らかになった。現段階でギリシャは債権者であるEUおよび国際通貨連合(IMF)との間でも2400億ユーロを超す債務の調整について交渉を行っている。この債務は2010年、2012年にギリシャが直面したデフォルト危機の救済から出来上がったものだ。債権者側は緊縮財政によって債務履行は可能と予測していたが、ついにそれは現実のものにはならなかった。1月、ギリシャには急進左派連合政権が発足したことで、債権者との間には新たな交渉が始まったが、交渉は長引き、出口は見えない。
欧州委員会のトゥスク委員長は6月22日、欧州圏の緊急首脳会合を召集することを決めた。この決定は18日夜、欧州グループ会議でギリシャ問題についての合意が達成されなかったことを受けてとられた。
ギリシャ外務省ギロウゴス・ツィプラス国際経済関係局長はラジオ「スプートニク」からのインタビューの答えたなかで、ギリシャ政府はロシア政権に対し、財政支援を頼む可能性はあるかとの問いに対し、債務履行の苦境から脱するために「あらゆるシナリオ」を検討しているとして、次のように語っている。
急進左派連合出身で議会経済問題委員会のメンバーのステファノス・サモイリス議員はラジオ「スプートニク」からの特別インタビューに答え、交渉の目的は働く者たち大多数の関心のための合意達成であって、緊縮財政路線を続けるために新たなメモランダムを結ぶことではないと語っている。サモイリス議員はこのような緊縮財政路線を続けた場合、ギリシャ経済にとっては致命的との考えを表し、次のように語っている。
「我々のパートナーらと行われているこうした交渉によって、ギリシャが、より多くの市民を貧困のきわみに追いやり、巨大資本の利益のために社会保障システムを破壊するか、それとも欧州とギリシャが路線を変更し、大多数の市民の利益のために確固とした決定を保障するかが明確になるだろう。専門家の中には、ギリシャが欧州圏から出ることはギリシャにとっては自殺行為と考える人がいるが、私はこれとは異なり、そうした事態となれば、欧州通貨連合にとっては他の経済が受けるよりもずっと痛みを伴う結果となると思う。」
欧州の政治家らは、ギリシャ政権がロシアから支援を受ければ、欧米の首脳らはこれに顔をしかめるだろうと憂慮を表している。米の「フォーリン・ポリシー(外交)」誌は以下のような記事を載せている。