なぜヒトラーがソ連を攻撃したのか。その理由は分かる。ソ連には欠点があったものの、ファシズムが生まれた時からソ連はその拡大を防ぐために一貫して戦い、ヒトラーはソ連を、世界制覇を目指す上での主な障害とみなしていた。しかしヒトラー率いるドイツ軍は、ソ連軍によって粉砕され、ヒトラーは自殺した。ヒトラーの夢は、生きながらにして破れた。
ただ「世界征服」という言葉が、よりエレガントな「民主主義の拡大」という言葉に置き換えられた。しかし、その本質に変わりはない。一国、あるいは複数の国が集まって形成されたグループが、他の国に対して、「どうやって暮らすべきか」を教える権利を横取りし、「ずぼらな生徒」を処罰している。ユーゴスラビア、イラク、リビア、アフガニスタンなどが、そのような目に遭った。このような国のうちの多くの国では、民主主義が確立されるのではなく、廃墟や墓が増えた。
ロシアは、欧米の命令に従うのを拒否した。しかし欧米は、イラクあるいはリビアに対して行ったように、ロシアを爆弾やミサイルで処罰するのを恐れている。そのため、あらゆる理由をみつけて、制裁を発動している。ウクライナでは、ネオナチによるクーデターが起き、ウクライナ領土の一部は、ネオナチの支配下に置かれたが、なぜか、ロシアが悪者扱いされている。ウクライナの管制官が、戦闘行為が行われている地域の上空に向かわせたマレーシア機が墜落したが、なぜか、ロシアが悪者扱いされている。ウクライナ軍は、ミンスク合意を無視し、停戦違反をし、ドンバスの一般市民が暮らしている居住区を砲撃しているが、なぜか、ロシアが悪者扱いされている。これは、一体どういうことなのか?欧米式の正当性なのか?いや、そうではない。これは、卑劣さだ。2重の卑劣さだ。なぜなら、6月22日に制裁が延長されたからだ。
「記憶と哀悼の日」に。