「NATOが何も行わず、東部状況のエスカレートに何の反応も行わなければ、これは憂慮を引き起こす理由になりかねない。」
事務総長は、NATOの決定はバランスのとれたものと指摘し、「我々は答えていく。ロシアの行動に、核活動、レトリックに慎重に答えていく」と回答した。
「ロシアが新たな核軍力、核を用いたものも含めた演習にかける投資は、より広範な光景の一部だ。我々が目にする光景ではロシアはより自信をもった姿に映っている。だからこそ、我々はこれに適応し、我々の軍事対応力を高めようとしているのだ。」
ストルテンベルグ事務総長は、NATOは軍事力強化を図ってよく、ロシアには先験的にそうした可能性が閉ざされている理由については答えなかった。
NATO国防相会議が開催される前触れとなったのは、ポーランドを初めとする東欧、中欧の6カ国に米国が250両の戦車、重兵器を投入するという声明だった。
マレク・トチェク元海軍少将はラジオ「スプートニク・ポーランド」からのインタビューに対し、次のような見解を寄せている。
「ウクライナ東部の緊張をエスカレートさせる、いつものやり方だと思う。
だがこの紛争は軍事的方法で解決してはならない! しかもこれだけの規模でなど、なおさらだ。これは兵器が立てる金属音か、それともこの地域のみならず欧州市民にとって、何かの前触れなのか、人類がまだ経験したことのない未曾有のカタストロフィーの起こる兆しなのか。
ポーランド国民の大多数がこうした政治的行為には反対していると思う。私たちが目にする状況のエスカレートの裏側にはおそらく、間近に迫ったポーランド選挙で、この政策を支持する人口過疎地域でよい反応を集めようという試みが隠されていると思う。
このため私は、ポーランド指導部がこうした歩み、行動に出るのではないかという深い憂慮を抱いている。」
Q:数週間前、NATOのストルテンベルグ事務総長がノルウェーのラジオ放送に出演したなかで、「NATO諸国には東からの直接的脅威は皆無。我々の目的はロシアとの協力だ」と断言していたが、今回の会合の結果出された声明とこれは矛盾していないだろうか?
A:「思うに、これは分裂症的なものの現われではないだろうか。これはもちろん、このセリフを吐いた政治家の健康状態を指していっているのではない。
彼の(NATOには東からの脅威がないという)セリフには同意しかねる。ところが、どこからともなく働きかけを行う様々なロビーの圧力はその元がどこであるのかは判明しにくく、情報のカオスが起きる原因となっており、それは社会のほとんどの層が実際の状況をほとんど理解していない原因となっている。