2日、日本の複数のマスコミは「防衛白書」の概要を公開した。それによれば、国際安全保障における脅威の一つとして、南シナ海での港や滑走路を含む、中国による大規模な建設行為があげられている。
金曜日、3日、中国外務省のフア・チュンイン(華春瑩)報道局長はブリーフィングで、次のようの述べた-
「南沙(スプラトリー)諸島地区のいくつかの岩礁上での建設行為は、中国の主権の枠内で行われており、完全に合法的なものである。日本は、南シナ海における領土紛争の当事者ではない。しかしここ最近、この問題において、非常な積極性を発揮している。日本は、地域の緊張を創り出すために、あらゆる努力を傾けた。日本の行動は、完全に明らかである。自国の軍事戦略に、前代未聞の変更を加える事を正当化したいのだ。」
中国は、日本の「防衛白書」に対抗して、自分達の「白書」つまり中国国防省による短期軍事ドクトリンを作成している。その中では、フィリピン、ベトナム、マレーシア、タイ、ブルネイといった近隣5か国のスプラトリー諸島あるいは個別の島々に対する領土要求について「根拠がない」とされ、中国以外の国が、それらの島に自国の旗を立てようとするいかなる試みも「挑発行為」とみなされると書かれている。
こうした状況についてロシア政治・軍事分析研究所のアレクサンドル・フラムチヒン副所長は、次のようにコメントした-
「中国が強大化すればするほど、彼らの野望は大きくなり、断固としたものになる。中国は、欲しいものを手に入れるのに慣れてしまった。中国と日本の間には、尖閣(中国名;ヂャオユイダオ)諸島という別の『眠っている』紛争も存在する。問題が存在する以上、それは発展するだろう。例え日中両国が戦いを望まないとしても、どちらかの何らかの意図的ではない、恐らくは誤ってなされた行為が引き金となって、状況がコントロールできないところまでエスカレートするバリエーションも排除できない。それ以外に、中国は遅かれ早かれ、力を示したくなってゆくだろう。」
最後に注意を促したい事は、中国の新しい軍事ドクトリンが、南シナ海での軍事プレゼンス拡大を規定している点だ。一方安倍首相が始めた改革は、現代の様々な脅威にしかるべく対抗できる能力を備えた 完全な軍隊を作る事に向けられたものである。