「ロシアとは同じ重量カテゴリーで戦ってすらいない。我々はそもそも、その戦いに参入してすらいない」。米国沿岸警備隊司令官ポール・ツークンフト氏は情勢をこのように表現した。ニューズウィークが発表した。
ロシアを筆頭とする一連の諸国は米国と争ってすらいない、はるか先の方を進んでいる、とツークウンフト氏。
ロシアを筆頭とする一連の諸国は米国と争ってすらいない、はるか先の方を進んでいる、とツークウンフト氏。
第一に、米国には砕氷船が足りない。現在、北極調査向けに米国が持つものは、2隻の大型ディーゼル砕氷船だけである。うちの1隻、ポーラー・スターだけが、稼動できる状態である。
しかし事は砕氷船だけにとどまらない。それこそロシアにあるような、有効な北極開発戦略を立てる必要がある。北極利権の維持のためにロシアは2014年1月、統合戦略司令部「北方」を創設した。
北極航路についても特に語る必要がある。ロシアは、強大な砕氷船艦隊を有するために、この将来性ある大動脈を完全に掌握することが出来ている。北極航路はスエズ運河を通過する南航路を完全に代替してしまうかも知れないものだ。北ルートは安く、しかも、ある意味でより安全なのである。