BRICS諸国首脳、最重要国際問題についてロシアの立場を支持

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BRICS(ロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカ)諸国サミットの参加者たちの共同宣言が発表された。国際政治における多くのアクチュアルな問題について言及がなされている。明記されているわけではないが、全体として、共同宣言はロシアの外交上の立場に沿うものとなっている。

イランとウラン

「ロシアは世界をどう見ているか」ーラヴロフ外相へのインタビュー抜粋 - Sputnik 日本
ラヴロフ外相、イラン核開発交渉のためウィーンに出発
国際仲介6か国とイランによる、イランの核開発をめぐる協議が、非常な困難をともないながら、ウィーンで進められている。これについて共同宣言では次のように記されている。

「EUの参加のもと、中国、ドイツ、フランス、ロシア、英国、米国とイランの間で、包括的共同行動計画が早急に採択されることを期待する。行動計画の採択によって、イランの核の平和利用が全面的な確信をもって再び行われ、対イラン制裁が全面解除されることになる」

「包括的共同行動計画はイランに対し、核エネルギーの平和利用に対する自らの権利を全面的に行使することを許す。NPTなど国際的な義務に則り、国際的な規範を厳格に守って、ウラン濃縮を行う権利も認められる」

シリア:「イスラム国」非難

「イスラム国」 - Sputnik 日本
「イスラム国」は世界最悪の脅威の一つとなっている
全50ページの共同宣言の中で、中東情勢が多くのページを占めている。BRICSはシリア政府と反政府派による協議をモスクワで行うというロシアの取り組みを支持している。

「2015年1月および4月に2度にわたりモスクワでシリア紛争当事者間協議を開催するなど、シリア問題の政治解決に向けたロシアの取り組みを支持する」

また「シリアにおける人道支援実施の政治化に反対」する旨が記された。「一方的な制裁はシリアにおける社会・経済状況に依然として悪影響を及ぼしている」とも。

また「イスラム国」その他組織による「非人間的な暴力行為」に対する非難も述べられた。

また諸国に対し「テロとの戦いについて、国際法規の恣意的適用は控えるように」との呼びかけもなされた。

イスラエルとパレスチナ

ガザ地区 - Sputnik 日本
イスラエル空軍機 パレスチナ戦闘員によるミサイル攻撃への報復としてガザ地区を空爆
イスラエルとパレスチナの間の慢性的紛争についても特に一項が割かれた。

「交渉が再開され、ついには、双方によって合意され、国際的な承認も受けた、1967年の基本境界線でイスラエルと隣接し、イスラエルと平和的に共存し、領土一体性と自立性をもつパレスチナ国家が樹立され、二つの国家が併存するという決定が取られなければならない」

「占領した土地へのイスラエル人の入植活動が続いていることに反対する。入植は国際法に反し、和平合意に向けた努力を深刻に破壊し、二つの国家の共存という理念を脅威にさらす」

ウクライナ:ミンスク合意順守への呼びかけ

ハッカー集団「サイバーベルクト」 ウクライナのボランティア大隊による犯罪の事実を暴く - Sputnik 日本
ハッカー集団「サイバーベルクト」 ウクライナのボランティア大隊による犯罪の事実を暴く
ウクライナ東部情勢に関するミンスク和平プロセスも等閑視されることはなかった。

「ウクライナ情勢について再び深刻な憂慮を表す。紛争が軍事的に解決されることはあり得ず、和平への唯一の道は包括的政治対話である」

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