ロシアと中国が主導する上海協力機構(SCO)へのインドとパキスタンの加盟は、この組織の規模と対外政策を拡大するものだ。SCOの現在のメンバー国は、中国とロシア、そしてタジキスタン、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスの中央アジア4カ国だ。
なお今回イランのロウハニ大統領も、プーチン大塔慮の招きでサミットに参加するためウファを訪れた。
中国のチャン・ゴピン外務次官は、インドとパキスタンのSCOへの加盟について「この組織の発展にとって重要な役割を果たすだろう。また印パ2国間関係改善のよい刺激となる」と指摘した。
これに対し、ジャーナリストで分析専門家のアンキト・パンダ氏は「おそらくチャン外務次官は、印パ関係における意見の食い違いを除く事について、SCOの能力をあまりに楽観的に評価しすぎている」とコメントした。
印パ国境で生じている問題、そして他の諸問題は、両国が今日、互いの関係で体験しているようなかなりの疑い、不信感をもたらしている。
まして、アフガニスタンからの国際部隊の撤退は避けられないという現在の状況は、インドととりわけパキスタン、そして中央アジア諸国との関係を若干変えてしまった。アフガニスタン領内から広がってくるテロリズム、それは、印パ両国にとって大きな問題だからだ。
したがって、地政学的表現で言えば、SCO加盟国は、テロリズムへの対抗やアフガニスタン復興といった領域で、インド及びパキスタンとの協力を拡大できるだろう。パキスタンの加盟は、中央アジアの加盟国とロシアとの間の相互理解の向上を助けることになる。パキスタンは、すでに中国との間に密接な戦略パートナー関係を構築している。
今後のプロセスは、習近平国家主席の構想の中に反映されている。主席は「SCOのメンバーは、新たな国際関係のモデルを創り出した。それは同盟の代わりにパートナーシップをというものだ」そう指摘している・