米印演習に日本が招待、中国は落ち着いた反応

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タイムズ・オブ・インディア紙の報道で、インドは10月の米印合同演習「マラバル」に日本を招く計画だと報じられたことに対し、中国は現段階ではこれに落ち着いた反応を見せている。中国国際関係大学、南太平洋調査センターのチェン・シシュン所長は、インドと日本が軍事協力を拡大しようとするのは何の驚きにも値しないとして、次のように述べている。

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ロシア人専門家、インドの対日協力は中国への対抗ではない
「インドと日本はこの路線で具体的な行動をとっている。前はこうした軍事演習は比較的少なかったが、今やその数は多くなっている。これが物語っているのは、インドと日本は軍事協力を強化しているということだ。これは驚くべきことでもなんでもない。こんにち、あらゆる国が二国間関係の枠内で軍事協力を強化しており、共同演習も具体的な何かに対抗するものではないからだ。通常、トレーニングのなかで互いを良く知り合うようになるが、特殊な条件では両国の軍隊は互いの認識を高める。インドと日本の演習はある種のスタートだと思う。もしこの二国がさまざまな分野で合意を強化すれば、軍事分野でも強化は図られるだろう。こんにち、世界中でファシズムに対する戦いでの戦勝70周年が祝われているとき、集団防衛の禁止が解かれた日本の自衛隊の動向には一層の注目が集まっている。たとえば、日本の国外の多くの場所で日本の自衛隊が配置され、外国の軍事作戦に常時参加するようになり、こうしたことが中国にとって防衛的、ないしは攻撃的意味をもったとしたらどうなるだろうか?」

モスクワ国際関係大学、上級研究員のアンドレイ・イヴァノフ氏は演習における第三国が米国であることから、米国は日本と協力し、演習を中国に対抗するプレーに使おうとするのではないかとの見方を示し、次のように語っている。
「アジア太平洋地域における中国の政策の活発化は、尖閣諸島および南シナ海の豊富な資源を有す島々も含め、米国と日本を脅かしている。その反応から、韓国や豪州など、昔からのパートナー国および連合国との関係強化が図られたほか、ベトナムやインドなどを連合国にしようとする試みがある。

軍事演習『マラバル』に日本が呼ばれたことを米国や日本では反中同盟の拡大路線の一歩前進と受け止められていることも除外できない。だが、これによってインドが日米の反中連合に引き入れられるかどうかというと、これは疑問だ。

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「海」を中心に軍事協力を深めるインドと米国

もちろん日米は、『マラバル』の演習フォーマットが変化したことで中印間に不信感が高まることは歓迎するだろう。ところがインドと中国にとって見れば、今、関係緊張化には全く関心がない。逆に、BRICSで共同作業を行われたことは、両国は合意ができるところを見せ付けた。中印のフィールドはインドが上海協力機構に加盟したため、近いうちにも拡大するだろう。上海協力機構では中印はともに、反テロ、反急進主義、反分離主義など双方にとってアクチュアルな問題で共に作業を行っていく。

二国間に横たわる問題の重みにもかかわらず、中国とインドの政治エリートらは、互いに話し合えば、こうした問題は十分解決できるものであるという認識を持ち始めている。このため、ルーティン的な軍事演習など、こんなささいな理由が中印関係の拡大に脅威になることはまずないだろうと思う。つい最近、中印関係にはようやく、ばら色の将来性が開けはじめたばかりなのだから。

それに日本も米国のやり方に沿い、好機を利用してインドを中国に対抗させようとする必要はない。まず第1にこうなった今、それが成功することはないだろう。第2に、これは日中関係を悪化させるだけだからだ。それに考えても見て欲しい。そんなことが日本に果たして必要だろうか?」

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