このような要請をおこなった動機についてクルトフ議員は「農作物の輸入禁止を解除することは、ギリシャの経済問題を考慮すると、両国にとってプラスに受けとめられるだろう。ギリシャで栽培されている農作物の多数は、ロシア国内で生産することができない」としている。
「ギリシャはロシアにとって信用のできるパートナーだ。2010年から2013年にかけてロシアとギリシャ間の貿易取引高は2倍にも増えた」とクルトフ議員は質問の中で強調している。「現在、広大なロシア市場にギリシャがアクセスできないということは、ギリシャ経済の農業分野において、困難で構造的な結果をもたらすかもしれない。これは、ギリシャの危機の厳しさを一層強め、経済的・社会的・政治的に重大な結果を生む可能性がある。」
また議員は、ギリシャは精神的にもロシアに近いとしている。「ギリシャはヨーロッパの中で、数少ない正教を信仰する国だ。だから、ギリシャへの制裁を解除することは、効果的な一歩となるに違いない。このようなロシア側からの善意のジェスチャーは、ギリシャだけでなく、私たちの同胞にもプラスに受けとめられるだろう」とクルトフ議員は結んでいる。
クルトフ議員は、現在の対ロシア制裁に対抗して講じられたギリシャの農作物輸入禁止措置には、勝者がいないとしている。ギリシャの農作物のうちの一部がベラルーシを通ってロシアへ運ばれてきていることは秘密ではない。結果として、これらの商品は高くなってしまっている。