ロシアの専門家:「日本ではリベンジをかけようとする人間が政権についた」

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パトリオットミサイル - Sputnik 日本
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イランの核プログラム合意によってイランの脅威は取り除かれたが、これは日米のMD創設と軍事協力強化計画には全く影響しない。

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モスクワ国際関係大学、軍事政治調査センターのアレクセイ・ポドベレズキー所長はラジオ「スプートニク」からのインタビューに暗い予測を語った。

「軍事協力からプロパガンダのレトリックまで実際的な計画を明確に定める必要がある。レトリックの課題とは嘘のバーチャル的な像を作ることにある。そうした像とは世論や他国の指導部のエリートの判断を狂わせるものだ。古典的な例がイランの脅威についての誤った像がいかに作り出されたかに物語られているが、実際はこの脅威を米国人自身がそう信じていなかった。だが虚構は、米国がMDの地域システムを構築するために尽力することを形式的には正当化した。このMDは当然のことながらイランや北朝鮮に向けられてはおらず、ロシア、中国を標的にしたものだ。

MDには、日本の「いわゆる」自衛隊にすでに起こったことが起きるだろう。自衛隊はもうずいぶん前に効果の高い軍隊へと変貌を遂げている。
だが、この変移を隠すためにもこの軍隊は未だに「自衛隊」と呼ばれているのだ。それでも日本には自衛隊を2020年までに刷新し、展開する計画がある。日本の軍事費や軍事機器のレベルはすでに今の段階で欧州の主導的な国と変わりないが、これが2020年になるとぐんと優越するようになる。米国とあわせれば、中国をはるかにしのぐ強力な軍事ポテンシャルが出来てしまう。」

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Q:米国はイランの脅威の代わりにどうやってMDを正当化するだろうか?

A:「どんな脅威でも思いつこうと思えばできる。たとえばテロの脅威から、「イスラム国」から身を守るとか。それにその根拠だって作り上げることは可能だ。なぜならイラクが自前の化学兵器を保有しているとか、李シアからの脅威があると主張したところで、そうした根拠ゆえに大変なめにあう人間は誰もいないからだ。

だがそんなことが問題なのではない。現在はもう、ふさわしい根拠探しの必要性はない。今、ロシアとの対立がかなりの程度進んでしまっているため、それを大声で語らずとも、ロシアの拡大する「野心」から身を守るために地域MD、グローバルMDが必要という認識ができあがっているからだ。これはまず、南シナ海を初めとする軍事行為がとられる場で出来てくるだろう。これから数ヶ月のうちに、北極にMDが配備されるというニュースが報じられる可能性も私は否定しない。なぜなら北極圏は弾道ミサイルを迎撃する主要なフィールドだからだ。」

Q:そうなると、今、米国は日本を反中、反露陣営に引き込もうとしていることになるのか?

A:「 日本がこうした引き込みにあまり抵抗していないことが重要だ。日本ではここ数年、リベンジをかけようとする人間が政権についてきた。今のところ、このリベンジは公の場では非常に慎重に語られているが、無意識レベルではこれは、日本社会の前向きな反応を得ている。そうでなければ、リベンジ勢力が選挙や国会でこれだけの票を獲得するはずはない。このため私は日本では今、2つの傾向が一つに合わさっていくと思う。それはナショナリズム的、リベンジ的な気運の強化、ともうひとつ、米国が自国の連合国として日本に反中国的、反ロシア的政策の強化を求める傾向が強まるのではないかということだ。

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この2つの傾向は互いを補完しあい、相乗効果を高めて行くだろう。そして米国と日本がともに世界のマスコミのおよそ99.3%をコントロールしている以上、この二国はロシアと中国が敵であるというイメージを作り上げることはできるのだ。」

Q: ロシアと中国は何で答えるだろうか?

A:「状況は簡単だ。西側の文明というのは、これに日本は完全に属しているが、これは自分にとって利益があり、今までに作られてきた金融経済および軍事政治システムを維持しようと躍起になるだろう。これに対して別の文明がある。それがロシア、中国、インド、ブラジルのものだが、これらはこの状況を修正しようとするだろう。だが、これらの国は個々には国の資源における割り当てや、自己アイデンティティーや主権の維持に対する権利を主張することはできない。これらの文明にとってはなんらかの連盟を組むしか方法はない。BRICSを土台にしたものになるだろう。現段階では単なるクラブだが、これは軍事政治的連盟になりうる。ロシア、中国、インド、ブラジルにとっては、さらにいえばベトナム、韓国にとっては他に方法はないのだ。これらはなんらかの連盟にぴったり寄り添っていなければやっていけない。米国は独自の連盟を作ることにかけては先を行っている。だがウファでの上海協力機構、BRICSの両サミットが示したように、我々のところでも、こうした連帯を組む作業は十分に早く始まっているのだ。」

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