ザハルチェンコ氏は「右派セクター」を、大統領や首相の辞任、議会の解散、ミンスク合意の破棄を要求する野党の政治勢力であると性格づけた。
カオス(混乱状態)、ゲリラ、テロが「右派セクター」のテーマであり、彼らは今後もこの活動を続けるだろう。「右派セクター」を軍あるいは警察に組み入れることには期待できない。「右派セクター」は、軍や警察に加わることを望んではいない。政府には手立てがない。「右派セクター」と戦うのは不可能であり、武装解除させることもできず、軍などに組み入れようとしても彼らは言うことを聞かない。だが実際のところ、現政権にはずるい策略がある。それは、ドンバスでの対テロ作戦と呼ばれる義勇軍との戦いにおけるものだ。現ウクライナ政府は、政府側の戦闘員が最後の1人になるまで軍事紛争が続くことに関心を持っている。対テロ作戦の暗黙の課題は、戦闘員たちが義勇軍との衝突で自然な形で死亡するというものだ。現ウクライナ政府に権力をもたらした元支持者たちを排除するという課題は、現政府の異常なあつかましさを物語っている。しかし戦闘員たちはこれを理解している。
ザハルチェンコ元内相は、ウクライナ国民の半数あるいは半数以上が現在の状況に不満を抱いており、ウクライナ東部の戦争を支持してはおらず、ポロシェンコ大統領の政策については全く支持していないとの見方を表している。しかし、国民たちはそれを隠さなければならない。なぜなら現政権に不満を抱いている人たちは、侵略の共犯者とされてしまうからだ。これは刑事告発と自由刑の執行を意味する。そのため国民たちは隅でコソコソと囁くだけで、まだ沈黙している。国民の多くはこのような生活を送っている。しかし「右派セクター」のように武器を手にして激昂し、政府を脅している人たちもいる。彼らは自分たちを野党と呼んでいるが、実際は武器を持ったならず者だ。ウクライナの政治状況は停滞し、経済は衰退している。